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旭川泌尿器科クリニックは泌尿器科全般、前立腺肥大症の治療、前立腺がんの早期発見、尿路結石の治療、尿失禁、ED治療を得意とする。専門医集団による医療機関です。


〒071-8131 北海道旭川市末広1条4丁目
(国道40号線と環状1号線の交差点)
TEL 0166-53-7007

私のED治療

EDとは


EDとは、「勃起機能の低下」を意味する英語Erectile Dysfunctionの略です。勃起が起こらないケースはもちろんのこと、硬さが不十分、勃起状態が維持できないなど、満足な性交が行えるだけの勃起が得られない状態のことをいいます。

 性的な興奮は神経を介してペニスに伝わります。すると、ペニスにある陰茎海綿体の動脈は大きく拡がり、陰茎海綿体に十分に血液を送ることができます。これがいわゆる「勃起」といわれる状態です。もし、神経と血管のどちらかが、または両方が正常に働かなくなると、結果として陰茎海綿体に十分な血液が流れ込まず、「十分な勃起が得られない=ED」が起こりやすくなります。




調査結果によると、世界中の成人男性の5〜20%がEDであるとされています。日本においても、1998年に行われた調査によると、なんと日本人男性の40歳代の5人に1人、50歳代の2.5人に1人、60歳代の1.7人に1人がEDでした。




EDのリスク要因


EDになる原因はさまざまです。仕事や生活上のストレスで起こる心因性のものもあれば、ペニスの血管や神経が障害されるタイプのものもあります。一般にはこの二つの原因が複雑にからみあっている場合が多いといえます。
陰茎の血管や神経が障害される場合のリスクについて、さまざまな調査がされていますが、主だったものは以下のとおりです。まず喫煙は
2倍EDのリスクを増加させます。近年、非常に増えている糖尿病は3倍EDのリスクを増加させます。いわゆるメタボリックシンドロームといわれる状態、つまり肥満に加え多少の高血圧、高脂血症、高血糖などが加わった状態も確実にEDのリスクを増加させます。その他、前立腺肥大症などの排尿障害を有していると何と5倍EDのリスクを増加させるといわれています。降圧剤や抗うつ剤など薬剤もEDのリスクを増加させるものがあるので要注意です。
加齢(年をとること)は当然それ自体がEDのリスクです。生理的な衰えもありますが、加齢によりペニスの細い血管の動脈硬化が進み、陰茎海綿体に十分な血流が流れ込まずEDのリスクが増加するとも言われています。さらに加齢は上記のリスクを加速させることもわかっています。



ED治療


当然、上記リスク要因の排除が最も重要です。すなわち、ストレスをうまくコントロールしたり、喫煙者は禁煙したり、糖尿病になってないかを調べ、もしそうであればすみやかに治療するべきです。メタボリックシンドロームはEDのリスクなわけですから、バランスのとれた食習慣や適度な運動などで「出た腹」を引っ込めることも重要です。



ただし、そうは言ってもこれらの重要な対策は即効性があるわけではありません。1999年に経口のED治療薬(バイアグラ)が日本で使用できるようになりました。ED治療薬が優れているところは、やはり口から飲めるということでしょう。さらに現在ではED治療薬も3種類使用可能となり、この事により、ED治療はより一般的なものになり、わが国でも100万人以上の男性がED治療薬を処方されているようです。



ですから、EDだといってもあまり深刻にならず、ED治療薬を気軽に使用したほうが、より良い生活、より良い人生を送れるのではないでしょうか。

治療薬の使用後は自信もつくので、心因性のEDにもお勧めです。また加齢などでペニスの細い血管の動脈硬化が進み、陰茎海綿体に十分な血流が流れ込まずEDになっている人も、ED治療薬を継続して使用することで海綿体への血流が改善し(トレーニング効果)、その結果ED自体も改善することが期待されるのです。





私のED治療Q&A


Q.
 どのような患者さんが受診されているのでしょうか

A.
 
当院では初診患者さんが月250人程度来院されますが、そのうちEDを主訴に来院される方は1〜2%ぐらいです。やはり前立腺肥大症などの病気で来院される方が圧倒的に多いようです。このような方が通院中にEDの訴えを切り出してくることも多く、丁寧に相談にのっております。EDを主訴に来院される方の年齢層は20〜30代の若い方もいますが、やはり多いのは50〜60代。開院してから今までEDを主訴に受診した方は500人ぐらいですね。

Q.
 初診の患者さんは何を見て受診されるのでしょうか

A.
 
当院に受診される方は口コミで評判を聞いてというのが圧倒的に多いようです。旭川市内からはもとより遠方から受診される方も非常に多いようです。しかし、EDを主訴に来院される方はなかなか口コミでというわけにはいかないようです。電話帳の広告やホームページを見て来院されているようです。ただ、私が以前に札幌医科大学泌尿器科で男性性機能の研究を続け性機能専門外来を担当していた経緯があり、周辺の内科系医療機関から性機能専門医のいる当院へ紹介されることも多いです。

Q.
 ED診療を進めやすくするための工夫は

A.
 当院は泌尿器科ですので、ED以外にも恥ずかしい思いをもって受診する方がいらっしゃいます。受付では問診表にEDとだけ書いてもらえばけっこうですし、診察室はプライバシーを重視した部屋になっています。ただし医師の問診はじっくりと時間をかけさせてもらいますし、泌尿器科専門医でかつ日本性機能学会専門医が対応することになります。


Q.
 ED診療推進についてのお考えは

A.
 私がEDに興味を持ったのは、20世紀はがんとの戦いでしたが、高齢化がすすむ21世紀にはEDのようなQOL疾患にどう対処していくかが大きな問題になるだろうと考え、20年前より札幌医大の熊本悦明先生(現在性の健康医学財団名誉会頭、札幌医大名誉教授)に師事し、研究してきました。当時はEDがまだ市民権を得はじめたばかりの頃でした。主に性機能の加齢による低下の問題や、糖尿病による性機能障害の問題について研究してきました。バイアグラ出現以来、EDの診断法や治療法は大きく変わった(進歩した)といえます。どれだけ多くの方がこの薬により勇気付けられ、恩恵を受けたかはかり知れないものがあります。ただ残念ながらこの薬もすべての人に有効でなかったり、欠点があったりします。ですからバイアグラの欠点をカバーする レビトラやシアリスのような薬が今回出現したことはQOL(生活の質)の改善に寄与すると思います。これからますます増加が見込まれる高齢者のEDを診ていく上で大切なことは、100%毎日勃起できるかどうかではなく、ストレスで疲れ切った自分の自信回復のきっかけになったり、パートナーとの失われたコミュニケーションを回復するきっかけになったり、EDの影にひそんだ基礎疾患をみつけるきっかけになるなどQOLを高めることを意識して診療にあたることだと常日頃考えています。


Q.
 EDを治療したいのですが、どのような診療の流れでしょうか

A.
 性機能に関する質問紙などを使ってなるべく迅速にEDの状態を把握するように努めてますが、やはり個々に応じた詳細な問診は必須であり、加齢により当然おこるべき変化も十分考慮しながら、性機能障害の状態、程度を把握し、その患者さんにとっては何が問題で、何が必要かを見極めなければ良い治療には結びつかないものと考えています。したがって当院ではEDを訴えられた方に対しては十分な時間をかけて問診しています。
検査については、処方のための最低限の検査(心電図や一般的な血液検査)も行いますが、それよりもまずEDの原因がどの辺にありそうなのかをきちんと調べます。未治療の糖尿病や高血圧が見つかることも多く、EDの原因になっている可能性もありこちらの治療が優先される場合もある訳です。男性更年期が疑われる方ではホルモン学的検査をしたり、うつを含めた心因性の問題など全人的に診ていかなければならないと考えております。また、まれですが、ホルモン学的検査の結果脳腫瘍が見つかり、それがEDの原因になっている場合があり、早期の脳腫瘍治療にむすびつく場合もあります。また簡易法ではあるが勃起機能の検査も必要に応じてすることができます。要するに、EDを訴えて来られる患者さんの悩みはやはり深刻なものだと思いますので、ただ処方をするだけでなく、性機能について現代の医学で調べられることはきちんと調べてあげたいのです。









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