2.私のホームページ作法

 これは、デンタルダイヤモンド社発行の月刊誌”デンタルダイヤモンド”2002年6月号に、
 「私のパソコン歴と歯科医師会とホームページ」のタイトルで掲載されたものです。



デンタルダイヤモンド社

「私のパソコン歴と歯科医師会とホームページ」
<はじめに>
 私がパソコンと出会ったのは1982年にPC8800(NEC)を購入してからです。当時は患者管理に利用をしようと考えていました。また、簡単な歯科ソフト(プログラムはベーシック)も作成しました。さらに、PC9800を購入して本格的に利用を始めました。いわゆるデータベースソフトを使用し、開院(1978年)以来の患者基本データをすべて入力して、リコールの案内・各種統計に利用していました。
 その後、1986年に分院開設と同時に患者データーをやりとりするためモデムを利用してパソコン通信を始めました。現在のインターネットとは比べようもなく遅いものでした。
 また、パソコンの歯科医院での利用方法を旭川歯科医師会(以後旭歯会)の学術大会で報告を続けていました。その時期(1985年8月)に、旭川市が通産省(当時)が推進していた「ニューメディア・コミュニティ構想」の都市保健医療型のモデル地区に指定を受けました。そこで、市と三師会(医・歯・薬)等で、第三セクターである旭川保健医療情報センター(AHMIC)が設立されました。
 私はたまたまその構想推進調査委員会の企画部の委員に参加することになりました。旭歯会側からは各種歯科ソフトの開発に協力し、1989年には希望歯科医院にラップトップ型パソコン・モデム・プリンター等が配置され、AHMICを通して各医院のパソコンで情報通信体制(ふれあいネット通信)ができあがりました。
 その後、急速にインターネットが発達・普及し、AHMICもプロバイダーとしてホームページ(名称AHMIC21)を1997年11月に開設しました。当時、私はすでに旭歯会のニューメディアコミュニティ(NMC)委員会の委員長になっていましたが、1998年6月に旭歯会のHPが担当先生方の努力により開設されました。そして、旭歯会員にインターネットの普及をはかっていた私は、当然のように自医院のHPの作成にかかり、1998年11月にHPを開設しました。その後、内容を徐々に充実させていきました。
<私のホームページ作り方>
 インターネットを通しておもしろいHPをみたり、興味のあるHPを多くみることが、自分のHP作りの参考になります。
 HP作りの考えは、第一にどの様なものを作りたいか、第二に興味を持ってくれそうなもの、第三に定期的のHPを見てくれるものを考えて作成しました。
 まず、表紙(トップページ)はシンプルにして興味のもたれそうな項目(自分が興味あるものも可)、最低限必要な自医院資料等を利用して構想を考えます。思いつくものとして医院の案内、スタッフの様子、院内の行事紹介、歯科の病気と治療方法、そして趣味の天文の紹介等々、多数の項目が浮かび上がってきます。そして、それらをHP上にどう実現するかだけですが、それがなかなか難しいのです、、、、。
 幸い当歯科医院では昔から蓄積していた院内資料・マニュアル・パンフ・デジカメ写真等多数あり、それをHPに取り入れ作成していきました。
作成ソフトは初期のころにネットスケープ添付の無料ソフトを利用、できたHPの送信は有名なFFTPT(無料ソフト)を使用。(現在はホームページビルダーを使用)。
 一度HPを作ると夢はどんどん広がり、現在までに多くのページを作りました。そして、他のHPをのぞくといつでも新しい発見・発案が見られます、それをHP上に応用していきます。
<患者さんとの交流そして得られること>
 自医院のHPを開設すると、患者さんからのメールが少しづつ来るようになりました。歯科の治療方法、料金、相談、他の医院の紹介など、またアポイントまで取るようになりました。メールには必ず返事を送るようにしていますが、同じ内容の質問メールが増えてきます。そのときはそのメールに関係する項目をHPに追加作成していきます。
 また、名古屋の歯科医の先生が開発された予約問診ソフトを利用することによって、HP上で予約・問診ができるようになりました(もちろん無料です)。
 HP上でアポイントをとった患者さんとは診療室でインターネットの話をします。ある時、若い患者さんから「携帯電話からiモードを利用して予約できたらいいな」との話。早速自医院のiモード用のHPを作り、案内・電話予約・メール予約ができるようにしました。iモードから電話や予約メールができることは大変便利なことです。
 また、他の患者さんからは「携帯からHP上の審美コーナーの写真を見ようとしたけどどうしてもだめだった」と聞きました。(携帯ではHPの容量制限と写真圧縮方法の違いで通常のHPはなかなか見られません)。携帯で写真を見る人もいることに気がつき、携帯用の写真を作成しiモードで閲覧できるようしました。HPを通じて患者さんと交流できることは毎日に仕事やHP作りの励みになります。
<気がつけば>
 パソコンを趣味としてきて、気がつけば常に歯科の仕事に応用し、今日までに至っています。数年前には旭歯会員のためのHP講座を開設。また、旭歯会とAHMICと共同でHP作成講習会を開くお手伝いができ、会員の仲で自分のHPを開設する機運が生まれてきました。
 HP作りは決して難しいものではありません。そしてインターネットが患者さんと自医院を近づける一つの手段と考えています。

AHMICのURL http://www.ahmic21.ne.jp/
旭歯会のURL http://www.ahmic21.ne.jp/kyokushi/
略歴
山田雅昭(Masaaki Yamada)
北海道旭川市・開業
1950年 旭川市生まれ
1974年 東京歯科大学卒
1978年 旭川市にて開業
1982年 現在地に移転開業
1988年 旭川歯科医師会理事
   (広報、学校保健担当)
1997年 ニューメディアコミュニティ委員長

山田歯科医院 〒070-0031 北海道旭川市1条8丁目花輪ビル6F
山田歯科医院 http://www.ahmic21.ne.jp/yamada