メインテーマは、第５１回（岐阜大会）より継続して「学校歯科保健の包括化」です。これに続くサブテーマとして「発達段階に即した歯科保健活
動の生活化達成をめざして」となっています。
大会第１日目は開会式、表彰式があり、表彰には全日本より歯の学校表彰が行われ、最優秀校の文部大臣賞として６校、特別賞の日本歯科医師会賞が８校が受賞されました。残念ながら北海道の受賞はありませんでした。
午後からは漫画家の富永一郎氏が「人生はみな恩人」と題して記念講演が行われました。常にまわりの人々に感謝の気持ちを持つ事を生活信条とする話があり、最後に氏の即興の漫画をおもしろおかしく画き上げ、来場者にプレゼントされていました。

続いてシンポジウムがありました。テーマは「発達段階に即した歯科保健活動の生活化達成をめざして」です。
１．日本体育大学教援　吉　田　螢一郎
２．文部省体育局学校保健教育課教科調査官　戸　田　芳　雄
３．富山県上市町立立富川小学校校長　廣　田　　　功
４．沖縄県歯科医師会学校歯科担当理事　宮　崎　正　廣
以上４人のシンポジストにより基調講演がありました。

特に沖縄県より出席された宮越氏からは、「顎口腔系の健全な発達を考えた歯科保健指導を…」のテーマで、最近若年層に顎口腔系の発達に障害が見られるケースが増加している。従来のう蝕中心でない保健指導に取り組むよう提言していました。

２日目は、公開授業と領域別研究協議会が市内の数カ所に分かれて行われました。（資料１）略
１．幼稚園・保育所部会「幼稚園・保育所における歯科保健指導の実践」
２．小学校部会「小学校における歯科保健指導の実践」
３．中学校部会「中学校における歯科保健指導の実践」
４．高等学校部会「高等学校における歯科保健指導の実践」
以上の授業と協議会があり、その後県民会館大ホールヘ移動して研究協議会報告と全体協議会がありました。
今回、私は富山市立東部小学校へ公開授業を見学してきました。この東部小学校では全校全クラスの公開授業があり、同校の児童は自分の体の状態に関心を持ち、進んで自らの健康を増進していこうとする姿と、児童を育てるための教師の積極的な支援が各授業の中で見られました。　１年生から６年生まで２０クラス全体が自らの口腔に関係のある授業がありました。資料の通り各クラスの授業がありました。（資料２）

例として、まもってあげよう６才臼歯（粘土で歯を作っています）など、学級活動、生活科、音楽科、家庭科、理科などすべてが歯と口腔に関係のあるテーマでした。また体育館、廊下、教室の前などには各クラスの工夫が色々な所にありました。
最後に、今回の富山大会に出席して学校歯科保健は歯科医はもちろん、学校側、児童側、父兄側など地域一体となって進めていく必要があるこ
と。さらに、う蝕だけではなく口腔全体の発達を考えて教育に取り組む必要があると思いました。