平成8年4月の社会保険の改正において、「口腔内カラー写真」加算として、診療報酬点数(1枚10点)が付き、益々、臨床の利用頻度が多くなってきました。
ところが、スライド、プリント写真の紙焼きなどは現像所へ依頼の手間と時間費用、また診療室での整理方法等の煩雑さ等の理由で、毎日の臨床の上ではすぐに応用がきくとは言えません。
演者は、最近のデジタルカメラの多様性、低価格に注目して、デジタルカメラとパソコンと市販ソフトとプリンターを利用して、
@患者へすぐ提示でき、
Aカルテに添付でき、
B術前術後のシュミレーションに利用できるよう、
システムを考えてみました。
市販品では、高額(100万円前後ぐらい)なシステムもありますが、廉価な方法で、簡単に応用できる方法そしてそのプリントの解像度について、報告したいと恩います。
社会保険診療の口腔内カラー写真加算の資料写真としての利用はもちろん、
1. プレゼンテーションとして
2.術前術後のシュミレーションとして
3.時問をかけずにカルテに添付できる用 紙にする。
4.データーベースとして保存する。
5.技工所への指示写真として
などの利用ができるものと思います。
☆テジタルカメラとは
一般的なカメラ(銀塩フィルムにて記録する)は、フィルム上にて光の強弱、色を記録するものです。
その情報は、いわゆるアナログ記録されています。
デジタルカメラは、フィルムの代わりにCCDと言う電子上のフィルムに電気的に光の情報を記録されるものです。
いわゆるデジタル記録と言われています。
デジタル記録の特徴としては、原画を自由に加工、複写でき、保存場所をとらないと言うことです。
このデジタル記録をコンピユーターソフトと関係機器を準備することによって、いろいろな応用が考えられることです。
(図1、図2)
☆構 成
@デジタルカメラ
Aパソコン→接続(コード、ソフト)フォトレタッチソフト
以上の準備をする必要があります。
(図3、図4、図5)省略
☆画素(ピクセル)とは
写真フィルム1枚あたりの情報(画像の情報=画素)1000万画集と言われ、デジタルカメラの1枚あたりの画像の情報(画素)は縦横640×480で約30万画素といわれています。
(最近のデジタルカメラは100万画素のものがでています。)
パソコン上で現せる色の種類は光の三原色の各色256色をかけあわせたものですから(色)各256×256×256=1677万色の色を表色
出来るわけです。
☆各種の「ロ控肉カラー写真」費用
口腔内カラー写真の費用をだいたい計算すると、以下の通りになります。
@スライド 50円
Aネガプリント 50円
Bポラロイド 200円
Cビデオプリンター(昇華型) 70円
Eビデオプリンター(TA型) 50円
Eカラープリンター(バブルジェット型)
?円
Eのカラーブリンターは、メーカー、機種によって異なりますが、安くて写真画質のエプソンPJ700シリーズでは、B−5にて6枚の写真を入れて、約50円(紙代10円を入れて)です。
患者の口腔内カラー写真は保険の点数では、10点×5枚=500円になります。上記の方法では、1枚あたり約10円しか費用がかかりません。
(図6)
☆カメラ
@デジタルカメラ(ディスプレー、接写の 出来るもの)
Aパソコン接続ケーブル
B(あるいはPCカードなどorフロッピー)
Cデジタルカメラ利用ソフト
現在利用しているカメラはリコーのDC−2です。これは接写が得意です。
お勧めは、ソニーのサイバーショット或はフロッピー使用のマビカ×10倍ズームもよいと思います。
☆デジタルカメラ利用ソフト
各メーカーごとに別売品があります。
☆フォトレタソチソフトなど
フォートショップデラックス
ペイントショッププロ
キャスターイットプロVer2.5
(12,800円)(印刷も0K)
図3
図4
図6
図5略
イクセラフォート(画像管理)
GV(0円)(画像のみのソフト)
スージー(0円)(同上)
GPR(シェアウエアー約2,000弱円)
(印刷中心)
以上のソフトなどを利用して写真を加工します。
☆プリンター
エプソンPJ700C(約35,000円)
☆パソコン(Windows95、マック)
☆応用例
スライド参照のこと(図7〜図13)
図7図8図9
図10図11
図12図13
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